人口減少は秋田の出生率が原因?

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このページでは、秋田県の人口減少問題に触れてみたいと思います。

人口減少の根本原因~秋田の4つのワースト1

秋田の人口減少率秋田県の人口減少率は2010年までのデータによると10年連続ワースト1位…。これは深刻を通り越して絶望的な数字と言わざるを得ません。

まず死亡者が出生者をどれくらい上回っているかを示す自然減少率が0.48%となっており、ワースト1位。過去10年以上ずっと婚姻率がワースト1位。同じく10年以上連続で出生率もワースト1位。そして高齢者の比率もワースト1位です…。

完全に多重苦に陥っており、どこから食い止めればよいのかさえ見えてこない状況です。

秋田で誕生する赤ちゃんの数は県全体でも8,000人を下回り、都市圏であれば1つの市区町村で生まれる子どもの人数さえ下回っているのではないかと思われるほど。県は“少子化対策”を至上命題に掲げていますが、実際に解決するのは非常に困難でしょう。

どうして人口減少が問題なの?

人口減少が大問題なのは、減少傾向にあるという時点で人口ピラミッドが理想型とは程遠い状態になっていることを意味するからです。

そもそも少子高齢化が進んでいる状況では“人口ピラミッド”という言葉が虚しく響く始末で、全然ピラミッド型をしていません。底辺を成すべき若年層が少ないため、むしろ“逆三角形”といった方がいいくらい。

高齢者医療高齢者が増えるのに、20代~50代の労働人口が少ないままでは、高齢者の介護・医療にかかるコストを稼ぎ出すことが出来なくなってしまいます。

県民が納める住民税が減っていくのに医療費が膨れあがっていくのでは、財源が枯渇するのは時間の問題です。

政府から用途自由の地方交付税交付金というお金が支給されはするものの、それをすべて高齢者のために使っては他の政策に回す分がなくなってしまいます。

それに、人口が減って過疎地が増えてしまえば、無医村の増加にも繋がります。過疎地では充分な患者数が確保できませんから、民間の病院は利益が確保できずに撤退するしかありません。

もちろん、そういった場所では生活に必要な店舗・施設が全般的に減っていきます。病院もお店もない場所からは、さらに人が減っていくでしょう。早めに手を打たないと、本当に手遅れになってしまうのです。

もしも秋田県が100人の村だったら…

ちょっと流行遅れで鮮度に欠けるかもしれませんが、もし秋田県が100人の村だったなら…現状の深刻さが非常によく分かります。

1年で1人の村人が生涯を終えて死んでいき、新しく生まれるのも1人。しかし、移り住んでくる人が1人に対して、村を出て行く人は2人です。要するに、年に1人の割合で村人がいなくなっていくわけですね。

村の人口は10年後に90人、30年後には70人になります。この村ではサッカー・野球を楽しむ子どもはいないでしょう。だって、同年代の子どもがチームスポーツを出来るほど集まりませんから…。それは、とても寂しくて辛い光景だと思いませんか?そして、100年後…この村には誰一人いなくなってしまうのです

本当に意味があるのは、都道府県などという枠組みではなく、その土地で生きる人々だと思います。秋田の人口減少を食い止めるために、医療従事者として1人でも多くの方が健康に生きられて、安心して子どもを産み育てていけるような地域を作っていきたいですね。